「紙DMに、データ革命を。」をコンセプトに、データドリブンなB2B向け紙DMマーケティングプラットフォームを提供する「Posto」の事業づくりをお手伝いしました。 リードデザイナーとして、クリエイティブ・アートディレクション、プロダクトデザイン、テクニカルディレクションを担当しています。
Postoのミッションは、データ駆動の紙DMマーケティングツールを提供することで、バラまき型の紙DM施策に終止符を打つことです。データを駆使して、関心のあるユーザーにだけ紙DMを届けられるようになる未来を見据えています。紙DMは、昔からあるポピュラーなマーケティング施策ですが、Postoが取り組もうとしていることはこれまでの紙DMにはなかったスキームです。まずは、ニーズ検証とマネタイズチューニングを最速で行うために、チームの足並みを揃える目的でミッションやヴィジョンなどのインナーブランディングに力を入れました。
Postoの名前の由来は、Post + to (届ける) を掛け合わせた造語です。Postoが紙DMのデファクトスタンダードとなるように、名が体を表しているか、語感が良いかを基準にネーミングしました。Postoのチームはほぼ全員がリモートでコミットしており、対面のコミュニケーションがほとんどとれません。日本だけに限らず、中国やフランスなど、グローバルなメンバーも在籍しています。そういった地理的制約のある環境でも、「紙DMに、データ革命を。」というタグラインがあることで、同じゴールに向かって走れているような気がします。
チーム内のコンセンサスとして、ニーズ検証が最優先事項としてあったため、プロダクトのUIUXは、(ブラッシュアップ前提は当然として)使いやすさよりも、やりたいことがちゃんとやれるかどうかに評価の比重をおきました。スクラム開発の手法を取り入れ、自らカスタマーサポートの現場に立つことで、ユーザーのニーズとビジネスのバランスをチューニングしながら、慎重かつスピーディーに開発を進めています。メインプロダクトのUIUX以外にも、印刷・配送パートナーとのオペレーション設計や入稿データ生成周りのテクニカルディレクションも手がけました。
Postoの最大の特徴は、QRコードの読み込み、電話・FAX発信などのリアクションをユニークでトラッキングできることです。これまでに蓄積したリアクションデータをみると、高い成果を弾き出すDMには「クリエイティブがターゲットにフィットしている」、「"つかみ"がある」、「伝えすぎていない」の3つの特徴があることがわかりました。中には半年後にリアクションするといったような、Postoだからこそ判明できた驚きの事例もあります。メインプロダクトであるオンラインツールに加え、これらPostoが蓄積したノウハウをベースに、DMクリエイティブ制作・コンサルティングサービスも提供しており、紙DMにまつわるあれこれはPostoひとつで完結できるようになりました。まだまだ発展途上のプロダクトですが、立ち上げから1年弱で日産自動車様、リクルート様、三井物産CC様、マネーフォワード様などの先進的な企業様に導入されるプロダクトへと成長しています。